かれこれ4ヶ月も髪を切っていないので頭がボンバーだった。髪型的にも気持ち悪いが、頭がでかく見えるのが問題だった。映画ドラえもん ブリキの迷宮のナポギストラーみたいに頭でっかちで、たいそう人間としての頭身的によろしくない。何よりそんな髪で会社に行っているのがやばい。何も言わない上司がやばい。何も言われなくなったことがやばい。
だもんで髪を切りに札幌大通へ。鏡や窓に映る頭のでかいおっさんにゲンナリしつつ電車でガタゴト。着いてみると雨降り。傘持ってねーべよ、ちっ。と頭のでかいおっさんは走る。通り過ぎる人が「まあ、頭のでかいおっさんがはしっているワ」と振り返ってる気がする。「くるくる天パできもちわるうい」と声が聞こえる。このような被害妄想にとらわれないためにも、格好に日々こだわっておくことは重要だ。
じっとりと雨に濡れた頭のでかいおっさんとなった僕が美容院につく。顔はよくないがとにかく爽やか感丸出しの男店員に「担当はどなたですか?」とニコニコ顔で聞かれる。「はい、えーっと」担当の名前が出てこない。かれこれ5年以上その人に切ってもらっているというのに。挙動不審になるおっさん。不審がる爽やか顔の店員。気まずい空気。招かれざる客。不釣り合い。嫌なオーラが蔓延し出したところでようやっと認知症の爺さんのごとく鈍いインスピレーションきた。「あ、大宮さんでしゅた。大宮しゃんお願いしましゅ」とゴモゴモと口もごる。この辺のトーク力。美容院での所作振る舞い。中学から変わっていない。31になっても変わらない。
渡されたBRUTUSを読みながら待っていると大宮さん(女性)がやってきた(どうでもいいがこのBRUTUSとかいうオシャレを具現化したような雑誌。読む人いるんでしょうか?)。「どうも〜、お待たせしてすみません」とテレテレと小走りをする大宮さんは可愛い。でへでへと笑みを浮かべながら対応する頭のでかい男はどう考えてもキャバ嬢に入れ込む小汚いおっさんのごとく。大宮さんはこんな気持ち悪い髪を切っていいのだろうか。格が落ちたりしないだろうか。
んでまあ大宮さんとカットしつつ会話。俺の嫁が妊娠したっつー話で盛り上がる。大宮さん曰く、「子供を産むと女性は一気に子供1番になっちゃう。その結果夫をないがしろにしちゃうんだけど、それはホルモンでそうなるようになってるからしょうがない。Y平さんも気をつけて」とのこと。なるへそー、そういえば乙武さんも一人目を産んでから妻が相手にしてくれなくなったって言ってましたわ。乙武さんゲスですね。という着地点に落ち着く。
髪を誇張でなく3/5ぐらい切って、ようやく人なみの頭身になった。大宮さん髪切るのくそ上手。これで大通歩けますわーと満面の笑みで美容院を後にする。毎回、大宮さんは美容院の前じゃなく、エレベーターの前まで見送ってくれる。これが実にキャバクラのお見送りと酷似していて、エレベーターの扉を閉めながら「どうもありがとうございますー!」「こちらこそ毎回ありがとうございますー!」などとペコペコし合うのが大変後味が良くていい。こういう細かいところがフリーの美容師で成功している秘訣なんだろうか。お見送りはキャバ嬢のごとくエレベータまで。これ、誰かメモっといたほうがいいよ。
昼飯にはモスバーガー。大通りのブックオフの隣にあるところ。アニメイト帰りのオタク風の男女がたむろすることから通称オタモスと呼ばれている。店内はピークタイムを過ぎたのかオタクもそれを見下すリア充大学生もおらず落ち着いた雰囲気。クリームチーズ照り焼きバーガーがずっと食べたかったのでそれと、ポテトS、チーズバーガーを単品で。あと水。
めちゃくちゃうまい。クリームチーズの酸味と照り焼きにかかったマヨネーズが絶妙にマッチしていてこれはハマる。うまいうまいと独り言を言いながら完食。ハンバーガー好きなんだよ。どれぐらい好きかというと週3で食べるくらい。マックの食いすぎで成人病にかかったボブ(体重125kg)みたいな。そんなアメリカ的な俺(しかし髪型は大宮さんのおかげでキマっております)。
帰りにJUNKU堂に寄っていく。近々Androidのプログラミングをやる仕事が入りそうなので関連の書籍を読み漁る。Androidと言えば2年前までAndroidプラットフォームの開発者だったのだけれど、外注に丸投げするタイプの部署だったため開発者(笑)レベルしか技術がないため軽く復習。が、ほぼ知っていることだったので特に何も買わなかった。AndroidはFragmentが導入されて以降、特に有用な書籍がないように感じる。全部ググれば分かるレベルというか。買うほどでもないというか。もっとこうマテリアルデザインとか何とかUIとかそういうカッコイイ系の知りたい。
帰り道にかっぴーさんのインタビュー記事を見る。かっぴーさん曰く、オシャレなデザインの家に住んでいると色々創作的な元気が湧いてくるらしい。確かに。オシャレな美容院に行ってオシャレなモスバーガーで食事をし、オシャレな髪型でオシャレな本屋に行っただけでこんなにも元気になった。インターネットを昔からやる人はオシャレを忌み嫌うけれども、そう言った人が一方でピカピカのGoogleみたいなオフィスでバランスボールに乗りながらピカピカのiMacに相対し、SEOが〜とか言いながらWebコンテンツを作ってたりするので、ああ、オシャレであることって重要なのだ。形から入ることも悪くないのだと身をもって感じる。そんな1日。
「オシャレであることが元気の源だったりする」への1件のフィードバック
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僕も定期的に部屋の模様替えだったり、トイレや水回りの配置換えや装飾などを行っておりますね。
気分転換にもなるし、あれをこうしようああしようという欲求も出てきて新しい刺激を取り入れるのにも有効ですよ。
ちなみに言いますと、ドラクエなんかでは種を極振りよりもいろんなステイタスに振ってしまう派です。