選挙など【日記】

 起床してみると10時半ぐらいになっていたので、遅刻をかましたと思いガバリと起き、あーうーやっちまったよー死ぬよー課長に怒られるよーなどと熊のように30秒ぐらいグルグル部屋を回ってたら今日が日曜であることに気づきホッと一息。しかし、ドラゴンボールを見逃していたことに気づきウギャーと一瞬叫ぶが、先々週にセル編で最終回だったことを思い出しホッと二息。なんでセル編でおわるんだよーとため息。平和な日曜である。
 昼から彼女が家に来て遊ぶことになっていたのだが、選挙に行ったり掃除をしたりしなければならなかったため昼からすぐに遊ぶのは無理と判断する。「寝坊したー」とメールを送信した。するとすぐに彼女から「寝坊したー二号」と返ってきたのでよっしゃゴロゴロできるぞと思う。向こうもたぶん思ってた。
 適当にひげをそり、飯も食わずに外へ出る。選挙だ。北海道の雪もようやく溶け春めいた風が心地いい。やべー野球したいと腕をぶんと振ってみるとビリリと肩に激痛が走る。昨日同期、後輩でノックをした後遺症がでている。歳が確実に体に来ている。いってえ。これ、歩くのもきついよ。歳をとるにつれて、人は健康の話しかしなくなるとどこかの本で読んだがまさにその通り。運動した次の日は必ず誰かに自分の筋肉痛がいかにひどいかというアピールをするようになった。もちろん、こうした日記でもアピールする。恐ろしい。老いた。
 足を引きずりながら選挙会場の小学校に到着。なんか若いカップルとかがやたら多い。ご高齢の方などは若者が選挙にぜんぜんいかないなんつって怒ってたりするけど、全然捨てたもんじゃないすね。若者も真剣である。そのうちCanCamとかで、彼氏と行きたいデートスポットとして選挙会場とか出るんじゃないですかね。「なんか日本の未来を彼氏と一緒に考えてるぞって雰囲気がいいんですよね☆ 23歳 事務職」とかそういうインタビューとかね。あるんじゃないかなあって思うほど若者がいたよ。まあそんなCanCam出たら僕は破りに回るけどね。
 まあ若者に対して理不尽な偏見を抱いて偉そうな態度をとっている昨日の野球の筋肉痛で歩行困難な高齢であるところの僕は、投票用紙を受け取ったものの全然誰に投票したらいいか分からない。札幌の候補者など全然知らない。すると実家の愛知県の候補者なら知っているかと言われれば知らない。なんかこう、自粛ムードとか、ほら、あったから。街頭演説もほとんどなければ、震災の影響でマスコミから情報がでてこないじゃないっすかー。とか心の中で周りの若者に言い訳しつつ、候補者の名前をじっと睨みつける。
 ……いい名前だなこの人。キャバクラで指名する時のノリでこの子にしよっかなーなどと鉛筆を走らせようとしてハッとする。いやいや無責任な。大学時代、「地元の人だから」という極めて微妙な理由で投票するご高齢の方などを馬鹿にしていたじゃないか。「名前がいいから」で投票などしたら、若者に馬鹿にされる。たぶんご高齢の方にも馬鹿にされる。いかんいかん、真剣に選ばねば。iPhoneを取り出し、ネットにイン。候補者の情報をー……とやろうとしたが、いいのかこの行為? 携帯とか出していいんすかね選挙会場って。分からない。なんかこういう公的な場で携帯出すのってかなりダメな気がする。ほら、誰が誰に投票したとかをカメラにとって云々とかいろいろ問題ありそうじゃない? うるさく言う人いそうじゃない。じゃあ詰んだわ。
 僕はすべての投票用紙を白紙にし、ばばんと投票。若者に、「白紙投票が何割かに達したら、その選挙無効になるんだぜ」と背中で言い訳し選挙会場を出る。つぎこそはちゃんと調べていく。つぎはがんばる。何に対してがんばる? 誰と戦っているの僕は? 分からないねえ。偉い先生方になんとかしてもらうしかないねえ。
【ニコ動、実況してます。】
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