地球上でもっとも汚い生物。それはなんだと思いますか。
持論だけれど確実に中学生男子が一番汚い。大人と子供の中間点でホルモンバランスの崩れている彼らは、やれニキビの汁は壁になすりつけるは、部活で汗臭い上に学ランはめったに洗わない。あげくのはてに性欲旺盛でいやらしい体液をあちこちに飛散させる始末。これは僕の偏見ではなく一般的な認識だと思う。筒井康隆の小説「家族八景」においても、年頃の男子についてこのような描写がある。
次男のベッドが特にひどく、マットレスの下には男性週刊誌から切り取ったらしい数十枚のカラー・ヌード写真と、あきらかに体液をそれで拭ったらしく、糊づけしたように固くなった下着がくしゃくしゃに丸めてつっこんであった。
「家族八景」 澱の呪縛より
筒井康隆お得意の気持ち悪い描写によって、見事、年頃の男の醜悪な部分を体現した描写となっている。
そう、僕たちはそんな汚い汚い中学生だった。
野球部だった僕たちは中学生の中でもとりわけ汚物カーストでは上位にいただろう。汗と泥にまみれ、土臭いデイバックに臭い靴下をこんもり詰め込んで。そして始末の悪いことに下品だった。
話す言葉には常におっぱいやらオナニーやらの下劣ワードが含まれていたし、常にイカ臭かった。
そんな僕たち野球部。ある日こんな話になった。
「誰が一番飛ぶか?」
この飛ぶと言うのはバッティングの飛距離だとか、肩の強さとかではなく、当然のごとくザーメンがどのくらい飛ぶかという話だった。精力旺盛であることはある種その男の強さだと疑わなかった僕たちは、いかに強烈な放出ができるかに心奪われていた。そしてキャプテンが言った。
「Aがすごかった。俺、この前顔にかかりそうになったもん」
同じ野球部のA君の事だった。何でA君がキャプテンの前でオナニーしていたのかということは、この際問題ではない。俺たちの論点はそこではなかった。人の顔にかからんばかりの勢いのザーメン。純粋にそれを見てみたい。僕たちの目は輝いていた。そこでA君を招いて本当にそのぐらい飛ぶのか試すこととなった。
キャプテンが持ってきたエロ本をおかずにA君はおっぱじめた。端から見ればイジメの現場のようだが、A君は嬉々としていた。チンチンを見せあうことを僕たちは何も思っていなかったし、何ならA君は新しいエロ本に嬉しそうですらあった。そしてなぜか野球部の部室ではなくハンドボール部の部室でそのような狂事は執り行われていた。
A君のデカチンに目を奪われながら、僕たちは静かに見守った。暗いハンドボール部室の中はA君の小さな吐息だけが響いていた。そしてついにその時は来た。
「うっ」
A君のA君から大量のA君が放出された。うわあああっとみんなが叫び、逃げた。マップ兵器のメガ粒子砲みたいなありえない量のザーメンはそのまま中空を舞い、そしてハンドボールの山にぶちまけられた。
皆がザーメンまみれになったハンドボールを凝視し、これは大変なことになったと少々顔を青ざめさせていたところで、A君があっけらかんと言う。
「飛びすぎてまったわ」
A君はすごかった。誰かがA君にティッシュを差し出し、すっきりとした顔で悪びれずA君は出て行った。そして部活の時間が始まった。
カキーン!
白球が上空に舞っていた。僕たちはそういうオモチャのようにボールを追いかけ、汗と泥にまみれて一球にかけていた。
そしてふと、誰彼となくハンドボール部を見つめていた。ハンド部の皆はハンドボールを片手で鷲掴みにし、シュートの練習をしていた。キーパーがそれを一生懸命防ぐ。時々顔に当たったりして痛そうだ。おそらく今日のハンドボールは滑り止めがあまりいらないだろうな。と野球部の誰もが、口には出さないがそう思っていた。
「バッチコーイ!! シャーコイコラー!!」
A君の声が響き、白球が放物線を描いた。僕たちはA君のザーメンを思い出していた。
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A君っつーかK君すげえなあ。
抜きざまに「飛びすぎてまったわ」って回復速すぎ!!
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最後きれいにまとめて、終わり良ければでキレイな話にしようとしていてわらた
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タイトルが気になったから久々に読んだ。このような精春(青春)話、女子には理解出来ないから、これからどんどん書いて欲しい!
すごく愉快(*ˊૢᵕˋૢ*)
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K平くん
あえてAくんにしてたのに!!
名無しさん
なんかザー○ンと打球の放物線がうまくコラボするのかなと思って。
M本さん
逆に女子のえぐい精春を聞きたいんだけどね僕なんかは!!