叱り方 うちは鬼の代わりにカニが出る

娘も3歳を間近に迎え、色々小生意気なところが出てきている。で、叱るシーンと言うのが少なからずあるのだが、その際によく使われるフレーズとして「こんな悪いことしてたら鬼が出るよ!!!」みたいな文脈あると思う。が、うちでは鬼ではなくカニが出る。

2歳になりたてぐらいの時。娘が悪いことをした際にお仕置き感覚でふざけてカニバサミを仕掛けたことがあった。初めは「お、なんか普段と違うことやられてる!」と思ったのか娘も喜んでいたのだが、しつこくやっていたら「やめてー!」と言って嫌がり出した。以来、本当に娘がヤベー時はカニバサミを仕掛けると言うことにしている。今では頻繁にやらなくても「カニ」と言うワードを出すだけで「イヤだー!」と言って逃げていく。遊びの途中でふざけてカニ発動をする時以外は、マジガニはしばらくやってない。存在を匂わせるだけである。

そんな感じで日頃「カニ」と言うお仕置きの代名詞みたいな概念をチラつかせていたら、娘の中で、俺は「お父さん」でもあり「カニ」でもあると言う設定が出来上がった。なので、例えばドライヤーで娘の髪を乾かしたいが、全然言うことを聞かない時。「おーい。カニドライヤー(カニバサミをしながらドライヤーをかけると言う我が家の造語)か、俺ドライヤーかどっちにする?? やっぱカニだよね。じゃあちょっとカニに来てもらおうかな」と言うと娘も焦って「俺ドライヤーにするーー!」と言って素直にドライヤーをかけさせてくれる。また、寝かしつけしようとした時に、全然寝室に行ってくれない。「まだ遊ぶー」とか「お母さんとがいいー」とかなんとかぐずるときがある。そんなときも「じゃあ、カニと寝るか俺と寝るか。どっちにする?」と問うと、素直に「俺にする」と言うのである。

2歳児のイヤイヤ期を乗り切る方法として、選択肢を与えて選ばせると言う手法がある(余談だがこれはクソみたいな幹部を説得する手法としても使える。なぜならあいつらは2歳児並みの知能だから。もちろん冗談だよ)。この選択肢の一つとして「カニ」が増えるのはかなり育児がやりやすい。鬼が出ると行っても本当は出ないんでしょ、みたいに舐められるが、なにせカニは実際に出現する。そうすると、この選択を迫る上で、「カニと〇〇」 or 「本当にやってほしいこと」の二択を問うことで、向こうも納得をした上でこちらの思いを実現できる。

と言うようなことをドヤ顔でニヤニヤ考えていたのだけど、先日の寝かしつけの時に、「お父さんと〇〇とカニと3人で寝る!」と言われたので、なるほどそう言う関係になったかと。