忙しくしないことを頑張る

本日のありっちゃありスパークで面白い話がやっていた。

30代中盤から後半にかけて、人はやたら忙しくなる。社会人として成熟してきて中間管理職なりを任されるようになったり、プライベートも家族ができて自分一人だけで完結する話ではなくなったり。忙しくなると全てのことが浅くなり、よろしくないと。そこと闘って行かねばならない。みたいな話。

100%同意である。僕も本業と並行して副業をこなし、2歳児の娘を抱える手前マジでひとごとでない。ちなみにこれは完全におじさんの会話だ。若者は立ち去ってくれたまえ。

思い返すと、20代中盤の時より、自分の時間として使える時間が半分以下になっていることを感じる。いや、もっと少ないかもしれない。20代中盤、ニコニコ動画にはまった僕は土日全ての時間をニコニコ動画のゲーム実況に充てていたりした。それが今や。自由に使える時間は早朝5時から7時と、夜の22時から23時。これは休日であっても同じだ。休日に溜まっている副業を一気に片付けるなどと言う特権は持っていない。妻と娘がいるからだ。ただ、もし特権を与えられたとしてもがっつり1日8時間はできない。疲れてしまって仕事にならなくなるからだ。

ただでさえこの限られている時間のなかで。たまに本業が忙しくなるともう精神的には死ぬ。ふざけるなよと思う。ただ、違法でもないし、本業単体で見れば非常にホワイトな残業の仕方だ。SIer時代の人を人と思っていない残業の仕方に比べれば、怒ること自体がお門違いだ。法も犯していない。適切な業務調整が取られている。その上での残業は仕方がない。

しかし被害は僕だけに留まらない。嫁も等しく疲弊する。イヤイヤ期の娘からの日常生活での攻撃は凄まじいものである。そこへ僕が速い時間帯に返ってきて、娘→妻への単体攻撃を、娘→妻と僕への全体攻撃に変えるだけでもだいぶ軽減される。休日の午前中に娘を公園に連れ出すだけでも、その間に妻はやりたかった家のことができる。眠って疲労を回復することもできる。夫が家事育児を手伝う、と言うのはベースにあるとしても、ただそこにいるだけでも家族全体のストレスダメージを平準化できる。そのため、僕が変則的な残業で家にいないと言うだけで、妻は多大な被害を被るのである。そして被害を被った妻の不機嫌オーラは僕をも疲弊させる。そこで妻に「おいお前不機嫌を撒き散らすんじゃねえよ!」と言う旦那がいたら殴る。お前のせいだから。つまり、家族全体がストレスがたまらないように持っていくのは、自分のストレスコントロールに等しい。一家の大黒柱を名乗るクソ旦那さまがたにおいては、このぐらい考えて物言ってんだよな?

なので。忙しさと闘う。この態度は30を過ぎたら必須である。どう闘っていけば良いのか? 答えがすぐに分かれば簡単なのだが答えなどない。答えを出すのをやめないことが答えなのだと思う。以前、仕方ないからっつって長時間残業に甘んじているおじさんを飲み屋で見たときに、ははあ、諦めたらメンタル疾患にかかるまでこのままだなと、思った。最終的に悲しい結末になってはじめて、「会社が悪い」とか「ブラック企業を潰せ」とか騒ぎ立てるのは一見正義っぽいがアホだ。この結末に行き着く前に本人が行動を起こさないといけない。そのために忙しさを諦めることは決してしてはいけないのだ。そして。頭がすでにおかしくて本人ではどうにもならないようになっている人がいたら。その時は殴って病院に連れていくしかない。もしそこで本人が、オレハビョウキニナドナッテイナイーー!! と暴れまわったとしたら。お前はドグラマグラの時代にでも生きてんのかよ。ほら、いくぞ、と心療内科に手を引いていってあげる。これが我々がしなくてはならないアプローチなのだと思う。